発売を控えたターボキットは開発大詰め!

GR86/BRZに秘められたパフォーマンスを開放するフィニッシュブローとして、リリースが期待されているのが、HKSのボルトオンターボだ。

キットの概要を説明すると、基本レイアウトは先代Z♯6用を踏襲したもので、タービンはGTⅢ-RSで決定。Z♯8でもターボは違和感なしのフィッティングとなっており、スーパーパワーフローを含むインテークパイプの装着角度が若干変更になっている。

開発はパワー面の検証から進められたが、触媒レスの状態では軽々と400psを突破。ただし、市販キットでHKSがターゲットとして設定したのは、燃料系ノーマルのままで装着できる330~340psのパワーエリアで、尚かつ完全合法の車検対応を実現することだ。

実はこのターゲットパワーは純正第1触媒を装着すればドンピシャとなるのだが、ここで大きな壁として立ちはだかったのが排ガス規制値。キットの合法化には使用過程車の規制値クリアが必須なのだが、タービンを装着すると純正セラミック触媒の温度が上がらず活性化しないことが分かった。

その対応としてメタル触媒を採用することになったが、最適なものを求めてテストを繰り返しているのが現在の状況だ。まずは先代用キットの300セルタイプを装着してみたが、残念ながら排ガスクリアとはならず。そこで次はタービンハウジングをA/R 0.6に変更し、専用の400セルタイプ触媒でのテストしている。

しかし、こうした苦労の結果として、Z♯8用のボルトオンターボキットは先代以上の伸びしろを獲得することになりそうだ。すでにリリース済みの強化エンジンパーツと燃料系、制御システムに加え、A/R0・8のアップグレードタービンハウジングにより、450psオーバーも狙えるのは大きな魅力といえよう。