日本のハコレース史に燦然と輝く良質で通好みな開発競争。

1970年代後半に花開いた、富士GC(富士グラチャン)の前座レースがマイナーツーリングです。

1300cc以下のハコ車で争われ、その高い自由度を背景に多くのチューナーが参画、トヨタと日産の争いにホンダも加勢して大いに賑わいました。代表車種はB110 サニー、KP47 スターレット、初代シビック。土屋エンジニアリングや東名自動車、トムスらが台頭し、その後の国内レースの礎ともなりました。

各陣営が細部まで工夫を凝らしてエンジンや足回りを磨き、その通好みでニッチかつディープな楽しみ方と最終ラップまで続いた近接バトルは多くのレースマニアを惹きつけました。今なお業界内では当時を偲ぶ声が高く、当時のファン待望の一冊です。

20ページの小冊子付録「TEAM TAISANヒストリーブック 2024」がつきます(価格は据え置き)。こちらも日本のハコレースファンの琴線にササる情熱的な内容です。

マイナーツーリングを彩った名車たち|日産サニー[KB110] 長生きの知恵

マイナーツーリングを席巻し、長きにわたって活躍したB110型サニーこそがこのシリーズの主役マシンです。東名自動車や土屋エンジニアリングなど多くのチューナーが走らせ随所にチューンが施されました。

マイナーツーリングを彩った名車たち│トヨタ・スターレット[KP47] ワークスの猛威

サニーの独壇場だったマイナーツーリングに突如投じられた元トヨタワークス謹製ツインカム137Eエンジンを積む2台のスターレット。サニーを2秒引き離し、そのまま戴冠。一気に主役の座を奪いました。

マイナーツーリングを彩った名車たち│ホンダ・シビック[SB1] ただのクラブにあらず

大衆車競争の場に一石を投じるべくホンダ社員らが手弁当で製作したFFの初代シビックも途中参戦。無限の助力もあり徐々に戦闘力を増し、三つ巴のバトルを制して81年には王座へ。この車種展開も人気の要因でした。

日産A型レーシングエンジン開発史

メカ派にとってはたまらない、サニーに搭載された「名機」A12の進化発展史も完全網羅。さらに今回、まぼろしの実戦未投入機まで紹介。必見の内容です。

スペシャルインタビュー| クレイジーケンバンド  横山剣

元ドライバーや関係者、メディアらの回想コメントを掲載している一冊ですが、「ファン代表」としてクレイジーケンバンドの横山剣さんが登場。情熱的かつマニアックに、その魅力を語ってくれています。

いま再び、今こそマイナーツーリング

当時のリアルタイム世代だけでなく、現代のファンにも読んでもらいたい特集です。ホイールやミニカーなど、「今こそ」マイナーツーリングを楽しめる提案も紹介しています。

ニューズムック レーシングオン No.531昭和の本気、マイナーツーリング

発売日:2024年5月30日
税込定価:1760円

昭和の本気、マイナーツーリング
日本のハコレース史に燦然と輝く良質で通好みな開発競争──

はじめに
名前は地味でも中身は芳醇、いま着目すべき濃密ハコレース

スペシャルインタビュー
クレイジーケンバンド
横山剣

玄人たちが集い競った白熱のオープニングアクト
1300ccの協奏曲

マイナーツーリングを彩った名車たち│1
トヨタ・スターレット[KP47]
ワークスの猛威

マイナーツーリングを彩った名車たち│2
日産サニー[KB110]
長生きの知恵

サニーでシリーズを牽引した立役者:東名自動車物語
受け継がれた職人魂

マイナーツーリングが生んだ名チューナー①
土屋エンジニアリング
最強「つちやサニー」はこうして生まれた

マイナーツーリングが生んだ名チューナー②
浅野自動車
OHVトヨタでサニーをやっつけろ!!

参戦ドライバー、ファンが最盛期を語る
マイナーツーリング熱狂期

記憶に残る、ターニングポイントな熱戦譜
通好みな名レース5戦

ツーリングカーレースを盛り上げた傑作エンジンの歩み
日産A型レーシングエンジン開発史

追悼 都平健二

こんな脇役たちも実はいました
かなり“マイナー”なマイナーツーリングカーたち

マイナーツーリングを彩った名車たち│3
ホンダ・シビック[SB1]
ただのクラブにあらず

マイナーツーリングレース、現在進行形!
その熱さ、いまだ冷めやらぬ

いま再び、今こそマイナーツーリング
1:時代を駆け抜けた名作「レーシングフォージ」が蘇る
2:マイナーツーリングが好きすぎるミニカー店