「オンリーワンにしてナンバーワン」レイズホイールのデザインを支える特許技術の数々に迫る!
新製品
![](/images/topics/big202304277xta6v194701405260.jpg)
品質と価値を妥協なく追い求め続けるレイズの挑戦
ストリートホイールの表現力を切り開く発明の数々!
『コンセプト・イズ・レーシング』に拘った逸品の数々を、国内のみならず、広く世界中へと届けるレイズ。日々拡大するマーケットのニーズへ応えるべく、海外での展示会『レイズ ワールドツアー』を2017年の香港を皮切りに、深圳、シンガポールと、年に一度開催してきたが、今年は社会情勢等を踏まえ、日本の富士スピードウェイで8月10日に行ない、その模様をライブストリーミングで全世界へ配信すると発表した。
そして、その発表記者会見の中でレイズワールドツアー2020開催に先駆けて披露されたのは『A.M.T.(ADVANCED MACHINING TECHNOROGY)』や『HYBRID MACHINING』といったレイズ独自の表面処理技術だ。それぞれを見ていこう。
A.M.T.(特許番号:P6153437)
![](/images/topics/big20230427fzthn4194934911190.jpg)
まず『A.M.T.』はボルクレーシングTE37SL 2012リミテッドに初投入され、今ではレイズがラインナップするホイールの多くで採用されるもの。塗装後に施すマシニングはバリや塗膜荒れが生じるとホイールそのものが即アウトとなる高難度な加工技術だが、ホイール精度の高さや均一な塗膜を誇る生産体制、オリジナルの刃物まで開発しての設備設計などで量産モデルへ投入できる安定加工を実現した。
アクセントとして映えるアルミ地の輝き、芸術的と呼べる機械工具の刃物目を残した彫刻で立体感とともに質感を高めるA.M.T.は、文字やロゴだけでなく、装飾デザインにまで幅広く活用されている。
![](/images/topics/big20230427fnbfdm194953926989.jpg)
「ブランド名や商品名の表示は金型による凹凸文字が一般的でしたが、どうしても塗装後に目立たなくなってしまう。また、ステッカーは表現力が広がるものの、剥がれなどの弱点がありました。凸文字のみ塗装後にマシニングしたり、ステッカーの糊を強化したり、魅せ方の革新を図るために試行錯誤を長年重ねていて閃いたのがA.M.T.です」と語るのは、レイズエンジニアリング設計開発部・部長の伊藤和則氏。
REDOT(特許番号:P6417131)
![](/images/topics/big202304277w8exf195022811502.jpg)
レイズ独自の技術はこれだけではない。これまでメインカラーに異なるアクセントカラーを添えるには治具やマスキングが必要とされ、マスキングのズレによる仕上がり品質低下の懸念もあった。そこで開発されたのが、インクジェットのように塗料をドット噴射していく専用マシンを使った『REDOT』。デザインもサイズも任意のポイントへ高い自由度でアクセントカラーが施せる技術だ。
新意匠ダブルカラー+彫刻(特許査定済:P2017-124777A)
![](/images/topics/big20230427tv9uby195103620842.jpg)
A.M.T.による立体的彫刻と塗装自由度が高いREDOTをコンビネーションさせた注目の魅せ技。プログラミング次第であらゆるポイントに視線惹きつける繊細なアクセントが加えられるため、今後どのように活用されていくかが楽しみだ。
ハイブリッドマシニング(特許番号:P6708905)
![](/images/topics/big20230427dse4sc195157668068.jpg)
二次元の天面と三次元の縦壁に異なる加工形態を採用しつつも、ひとつのデザイン面として連続させ、シームレスさでフィニッシュする技術は『ハイブリッドマシニング』と呼ばれるもの。
生産コストを抑制しつつ、全方位へ美しき輝きを放つ注目の表面処理技術は、専用のマシンと刃物を開発して実現。どうしても歪みが生じることになる鋳造ホイールにおいても切削面のデザインは崩れないよう、マシンに搭載した専用開発のタッチセンサーで歪み感知&補正処理を行なっていく。
e-PRO COAT(特許番号:P6208821)
![](/images/topics/big20230427bsqpp9195231788257.jpg)
マスキング処理で塗り分けていた従来の塗装工法に対し、切削部のみに通電させて高品質かつ細やかな塗り分けをスピーディに実現するのが『e-PRO COAT』。ハイレベルなマシニングを誇るレイズならではの先進塗装となる。
なお、ここで画期的技術とともに見逃せないのは、コスト反映の抑制と安定した生産品質を図った生産体制の最適化だ。
というのも、いくら優れた技術が構築できたとしても作業者が熟練した職人に限定されてしまったり、品質にバラツキが出てしまったりしたのでは、高価でユーザーの手が届きにくいホイールとなってしまう。そのため、レイズでは設備設計そのものから生産体制の最適化を図ってきた。
![](/images/topics/big20230427ck5vpf195258756920.jpg)
例えば『A.M.T.』なら、ホイールの塗装後にマシニング処理を施してクリア塗装でフィニッシュといった流れになるのだが、工程ごとで施工場所が異なれば量産性は低くなり、コストへ転嫁されることになる。そこで投入されたのが、塗装エリアへのマシニングセンタだ。創業以来、貫き続けてきた自社生産体制だからこそのものだが、工程間の無駄を省くことによって量産性を向上。
こうした技術だけでなく生産体制にまでも限界を定めず挑むレイズの創意工夫は、全ての表面処理へと注がれている。
![](/images/topics/big20230427pjazbz195318969708.jpg)
「弊社が主力とするアフターマーケットのストリートホイールは、純正装着されているパーツをカスタマイズする嗜好品です。ボルクレーシングTE37を例に挙げれば、軽さや剛性といった性能面が広く浸透していますけど、それらの長所は目に見えない」とはレイズの三根社長。
続けて「ライフ管理までして性能の極限を突き詰めるレーシングホイールならともかく、嗜好品であるストリートホイールでは性能、装飾の両面への拘りが必要になります。そうした部分でブランド主張は欠かせない装飾要素なのですが、長らく定番だったステッカーに変えて投入したA.M.T.では3次元で質感も高めることができました。コンセプト・イズ・レーシングにこうした特許技術も加え、Made in JAPANならではの品質、価値をこれからも突き詰めていきます」。
![](/images/topics/big20230427l22t1n195345879592.jpg)
一方、レイズ執行役員・第一商品企画部・部長の加藤照幸氏は「魅力あるブランドには新しい提案が常に求められます。性能や品質の高さは当然ながら、どのような付加価値を添えて革新できるか。A.M.T.もハイブリッドマシニングも、革新に向かって努力に努力を重ね続けた結果、生み出すことができました。今回の特許披露はレイズの誇る技術力を広く知ってもらいたいという想いに加え、安易に真似しようとする同業他メーカーへの注意喚起と警告も込めています。一定期間後も当社の特許を侵害している場合は、次の手段を取らせていただきます」と、業界に苦言を呈する。
![](/images/topics/big202304271da5ce195416803291.jpg)
特許技術に込められた作り手の想いと情熱、そして「Made in JAPAN」という誇りと共に『コンセプト・イズ・レーシング』を邁進するレイズはその進撃を止めることはないのだ。
ともあれ、安定・性能・装飾を高次元でクロスオーバーさせた最新のアイテム群がライブ配信されるレイズワールドツアー2020では、拘り尽くしとなる表面処理技術の数々もしっかりチェックしておこう。
●取材協力:レイズ TEL:06-6787-0019
最新トピックス
-
ステアリングだけじゃない!ブランド生誕60周年を迎えたMOMOの軌跡を辿る!
2024/07/15
-
名門ウィンマックスが語る!ブレーキチューニングの基礎講座Part.2
2024/07/13
-
名門ウィンマックスが語る!ブレーキチューニングの基礎講座Part.1
2024/07/12
-
レイズホイール愛が凄すぎる!レイズファンミーティング2024 Part.2
2024/07/10
-
日本全国からレイズホイールマニアが集結!レイズファンミーティング2024 Part.1
2024/07/09