ダイハツブースに展示された「COPEN CLUB SPORTS」と「HIJET TRUCK JUMBO EXTEND」。同じカラーリングを採用していることからもピンとくる通り、サーキットを走るクラブレーサーとしてのコペンと、その走りをパドックでサポートするトランスポータートラックという関係性が表現されている。

ハイゼットの伸びーる荷室の秘密とは!?

まず、昨年に20周年のアニバーサリーイヤーを迎えたコペンがベースとなる「COPEN CLUB SPORTS」から見ていこう。2021年のバーチャルオートサロン2021で公開されたコペンスパイダーと同じフロントバンパーにパンチングメッシュのグリルを備え、精悍な顔つきを実現。車体の真ん中に描かれた赤いスポーツストライプや、20周年のゼッケンがレーシーな雰囲気を高めている。

スポーティなDスポーツ製サイドスカートを備えるほか、レイズ製の鍛造ホイールも装着。リヤにはDスポーツ製のマフラーエンドを装着し、テールランプが丸型シングルテールとなるなど、オーセンティックなスポーツカーが持つ個性が表現された。

車内には本格的なロールケージを備え、Dスポーツ製のフルバケットシートも完備。ボディのセンターストライプがそのまま内装を貫いたかのように、ダッシュボードやセンターコンソールにも赤いラインが入る華やかな演出も見どころだ。だが、純然たるショーカーというよりは、本当にそのままサーキットの走りを堪能できる本物感のあるカスタマイズがじつに魅力的。この形のまま市販されれば欲しい!という人は多いに違いない。

そして、もう一方の「HIJET TRUCK JUMBO EXTEND」だが、こちらはユニークなギミックが凝らされているのが一目瞭然。なんと荷台を覆うボックス収納が後方にビヨーンと伸びて、スペースを拡大させることができるのである。

外観はコペンとペアルックの赤いセンターストライプが入るほか、サイド部分にはコペンのシルエットも描かれ、コペンのサポートであることを印象づけている。ヘッドライト、グリル、フォグランプベゼルなどはスモーク仕様となり、独特の顔つきが演出されている。ベースとなっているのがハイゼット・トラックのジャンボ(シート後方スペースを延長した仕様)ということで、延長されたスペースをうまく使って消化器が用意されているのもおもしろい。

あくまでコペンのサポートトラックという位置付けだが、室内にはフルバケットシートやアルミシフターを装備。なぜかやる気満々だ。

そしてハイライトとも言えるのが、リヤに設けられた延長式のボックス収納。中の高さは約1mで、奥行きは通常時でも約1.5mもある。それを手動で後方に引き伸ばすとさらに1.1m延長され、奥行きは合計2.6mに! こうすればレース用のタイヤやパーツ、作業に使う工具などを載せた上、ドライバーが仮眠を取るための就寝スペースも確保できるという。

コペンとハイゼットの個性を引き出し、それぞれに向いた役割をしっかりと表現した「COPEN CLUB SPORTS」と「HIJET TRUCK JUMBO EXTEND」の展示。これはダイハツにしかできない最高のショーケースと言えるだろう。